『抱擁〜犬の散歩はお願いね、そして明かりはつけておいて』(Walk the Dog and Light the Light)はブロンクス出身のシンガー、ソングライター、ピアニストのローラ・ニーロによる9枚目のスタジオアルバム。前作『マザーズ・スピリチュアル』の後、9年以上の間をあけて1993年の晩夏にリリースされた。本作は1989年のニーロのライブ・アルバム『ライヴ・アット・ザ・ボトム・ライン』に続くもので、その雰囲気は同様にレイドバックして気楽なものとなっている。2001年に『エンジェル・イン・ザ・ダーク』としてリリースされたアルバムのレコーディングを1994年に開始していたが、このアルバムがニーロの生前にリリースされた新曲で構成された最後のアルバムとなった。『抱擁〜犬の散歩はお願いね、そして明かりはつけておいて』は好意的な評論をうけ、そしてニーロはハーモニー・ボーカル・グループとの親密なデートを重ね、アルバムをサポートした。
概要
『抱擁〜犬の散歩はお願いね、そして明かりはつけておいて』は、ライブ・アルバム『ライヴ・アット・ザ・ボトムライン』となった1988年のツアーから生み出された。そのため、音楽は同様にレイドバックしており、1970年代半ばから組んでいるパーカッション奏者二ディア・"リバティ"・マータを含む、ほぼ同じメンバーのミュージシャンをフィーチャーしている。
このアルバムはニーロと共にスティーリー・ダンのプロデューサーであるゲイリー・カッツによって制作された。ニーロの豊かでスモーキーな歌声がフェミニズム、動物の権利、ネイティブ・アメリカンの権利などのトピックに関した歌詞を歌い、サウンドはスムースでソウルフルである。
収録曲
特記あるものを除き、ローラ・ニーロの作詞作曲
参加ミュージシャン
- ローラ・ニーロ - リード・ボーカル、ハーモニー・ボーカル、キーボード
- バーナード・パーディ - ドラムス
- フレディ・ワシントン、ジェリー・ジェモット - ベース・ギター
- エリオット・ランドール、マイケル・ランドウ、アイラ・シーゲル - ギター
- バシリ・ジョンソン、エリック・マッケイン - パーカッション
- エレン・ウリエヴィク - ハープ
- ジュリエット・ハフナー、スー・プレイ・ジュリー・グリーン、ジャンヌ・ラ・ブラン、マリリン・ライト、ブレンダ・ホイットニー・バラー、ジョイス・ハマン、ベリル・ダイアモンド、ラニ・ヴァズ、ローラ・シートン、ジーン・オーロフ、サンフォード・アレン、ミンディ・ジョスティン - 弦楽器
- ルー・マリーニ、ロジャー・ローゼンバーグ、ランディ・ブレッカー、ローレンス・フェルドマン - 管楽器
- マイケル・ブレッカー - サキソフォーン独奏
- ルー・マリーニ - フルート独奏
- ローラ・ニーロ、カーロス・フランゼッティ - 弦楽編曲
- デイヴィッド・フランク - 管楽およびフルート編曲、追加の制作補助
ポピュラーカルチャーの中で
- 「こわれた虹」はアカデミー賞候補となった1985年の同名のドキュメンタリーのために書かれて録音され、ライブ演奏が1989年の『ライヴ・アット・ザ・ボトム・ライン』に収められた。
- 「トゥ・ア・チャイルド」は元々は異なるバージョンが1984年の『マザーズ・スピリチュアル』に収録されている。
書誌
- Michele Kort's biography Soul Picnic: The Music and Passion of Laura Nyro, St. Martin's Griffin (May 2003) – ISBN 0-312-20941-X
脚注
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